“32286 白盛”を用いた古川ひろ様の作品をご紹介いたします。「瑠璃色の生地を生かして、ツヤのある盛りが出来ないかと挑戦しました。」と古川様が差し出しされたのは、天使のツヤツヤぷっくり白肌に、瑠璃色の陰影を活かした透明感が加わったペンダントトップでした。
どのように制作をされたか、そのステップを教えていただきました。
まずは下描きです。最初から盛りの絵具を使用すると描きにくいので、Mixing Whiteの絵具で軽くあたりをつけました。
その後、”32286 白盛”で丁寧に盛っていきました。この技法にあったメディウムも、古川様ご自身で探る必要がありました。数種類のメディウムで、固すぎず緩すぎずのご自身が納得するバランスになるまで実験を繰り返されたそうす。
「特に面積の広い部分で地色を影に生かした盛り方が難しい。筆跡がつかないよう注意しながら、柔らかくダミ込んでいきました。」
仕上げにはPure Whiteの絵具を使用。焼成は800℃で数回行い、完成に至りました。
ここまでご紹介した作品は瑠璃色のメタルを使用したものでしたが、古川さまはその後、白磁のメタルに上絵で背景色を施す作品にも挑戦されました。
■ 背景色にF-6 ライトグリーンを施した作品
■ 背景色にF-5 マルベリーを施した作品
● 32286 白盛
盛り用の絵具です。安定して盛ることが出来てめげにくいと定評があります。白さも強く綺麗で、国内の高級陶磁器メーカーでも採用されています。有鉛耐酸です。
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